山本寛 やまもとひろし
青山学院大学 名誉教授
プロフィール
青山学院大学名誉教授。働く人のキャリア形成と、企業側の人材マネジメントを専門とする。深刻化する人手不足時代において「社員に活躍し続けてもらう組織づくり」「専門性向上を支援するマネジメント」「キャリア停滞の防止」「エンゲージメント向上」「キャリア自律」「エンプロイアビリティ（雇用され続ける力）」などをテーマに、研究成果と事例をもとにわかりやすく解説する。講演ではワークやディスカッションを取り入れ、実践につながる気づきと行動変化を促す内容を特徴としている。
テーマ
出身・ゆかりの地
経歴
神奈川県鎌倉市出身。
早稲田大学政治経済学部を卒業後、銀行、市役所勤務を経て大学院へ進学し、大学教員となる。青山学院大学経営学部教授を務め、現在は青山学院大学名誉教授（キャリアデザイン論担当）。博士（経営学）。メルボルン大学客員研究員を歴任。
研究領域は、キャリア形成、人的資源管理、働きがい、エンゲージメント、エンプロイアビリティなど。「社員が自ら成長し続けられる組織・働き方」をテーマに、理論と実証研究の両面から体系的に研究を進めている。
その成果は高く評価され、日本経営協会･経営科学文献賞、日本労務学会･研究奨励賞・学術賞、日本応用心理学会･奨励賞、経営行動科学学会･優秀事例賞、青山学術褒賞、日本の人事部『HRアワード』入賞など、多くの受賞歴を持つ。
また、研究者としてのみならず、公的委員や企業・団体のアドバイザーとしても活動している。千葉県船橋市特別職報酬等審議会委員兼会長、(株)日経BP働き方改革フォーラム委員長、(公財)日本生産性本部調査企画委員会委員、千葉市事務事業評価外部評価員、キャリア･コンサルティング技能検定委員、(財)雇用振興協会調査研究委員、(財)雇用情報センター退職金制度研究会委員など、多くの公的活動を歴任している。
講演では、参加型ワークやディスカッション、映像を交え、受講者が「自分ごととして考え、行動に移すきっかけ」をつくることを重視したスタイルを採用している。テーマ詳細や研究内容は研究室サイトにて公開している。
主な講演テーマ
人手不足時代の「離職防止」と「活躍支援」
深刻な人手不足が続く現代において、「社員に辞めずに活躍し続けてもらう仕組みづくり」は、企業にとって重要な経営課題です。
本講演では、最新の研究と事例をもとに、組織文化、評価制度、上司・部下の関係性など、離職防止と定着促進に欠かせない視点を整理します。参加者が自社で実践できる施策につながる講演です。 ×
専門性向上を促す人材育成とマネジメント
働く人が持続的に成長するためには、専門性を高める仕組みづくりが欠かせません。
本講演では、企業が取り組むべき育成環境、役割設計、学習支援制度など、成長を促進するマネジメントの実践方法をわかりやすく紹介します。若手育成から管理職研修まで、幅広い層に対応できる内容です。 ×
キャリア停滞のメカニズムとその予防策
意欲があっても成長が止まってしまう「キャリア発達の停滞」は、多くの組織で見られる課題です。
本講演では、停滞を引き起こす要因や心理的影響を理解し、その対策として必要な支援・制度設計・対話のポイントについて解説します。社員が再び前向きに働き始めるための視点を得られる講演です。 ×
キャリア自律と成長につながる支援
終身雇用や年功型制度が変化する中、「自らキャリアを設計する力」が求められています。
本講演では、キャリア自律を促進する考え方や実践手法、自分の価値を再認識するワークを交え、社員が未来志向で働けるための視点を提供します。組織と個人のキャリア支援に関わる担当者にもおすすめです。 ×
働きがいとエンゲージメント向上の実践
社員が「働きがい」を感じることで、意欲や生産性が高まり、組織全体の成果向上にもつながります。
本講演では、やりがいの構成要素やエンゲージメントを高める組織施策を、データと事例を通して紹介します。管理職や人事担当者など、組織開発に携わる方に最適な内容です。 ×
変化に強い人材を育てる「エンプロイアビリティ」
社会環境が急速に変化する中で、社員が「雇用され続ける力＝エンプロイアビリティ」を高めることは、企業の競争力にも直結します。
本講演では、その概念と育成手法を体系的に整理し、組織がどのように人材価値を高めていけるのかをお伝えします。 ×
書籍・メディア出演
書籍紹介
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人事労務担当者のためのリテンション・マネジメント 人材流出を防ぐ実践的アプローチ
人材不足時代を生き抜くための必読書です。
本書は、リテンション（人材定着）を「単なる離職防止策」ではなく、企業成長と競争力強化のための経営戦略と位置づけ、その本質と最新動向を体系的に解説しています。転勤制度の見直し、退職面談、アルムナイ制度、副業制度、テレワークといった現代的施策から、働きがいやエンゲージメント向上、管理職の役割まで、企業が取るべきアプローチを幅広く網羅。具体事例と実践的手法を交えながら、「社員が辞めない組織」「活躍し続ける環境」をどのようにつくるかを明らかにします。
採用だけでは組織を維持できない今こそ、人材戦略は“選ぶ時代”から“育て、つなぎとめる時代”へ。本書は、その実践に踏み出す企業の強力な指針となる一冊です。
働く人の専門性と専門性意識―組織の専門性マネジメントの観点から
本書は、「専門性」および「専門性意識」を体系的に捉え、その概念、構造、影響要因、さらに組織における専門性マネジメントとの関連性を、理論と実証研究の両面から解明した研究書です。序章と第Ⅰ部では、専門性の定義や形成プロセス、専門性意識の概念整理を行い、組織環境・制度・個人要素がどのように影響を与えるのかを多角的に整理しています。
第Ⅱ部では、専門性意識尺度の開発をはじめ、働く人のキャリア行動や戦略、職務態度との関連をデータに基づき検証。職種や状況により専門性意識がどのように作用するのかを明らかにしています。さらに第Ⅲ部では、保育士・看護師・一般企業の従業員など異なる現場を対象に、専門性意識と組織によるマネジメント施策との関係を比較・分析。人的資源管理施策が個人の自覚や行動にどのように影響するのかを、現場に即した形で示しています。
働く人が自身の専門性をどう認識し、組織がその成長をいかに支援できるか——本書はその問いに対し、理論、実証、実務へ橋渡しする包括的な知見を提供します。研究者はもちろん、人材開発・人事・教育・専門職育成などの実務にも有益な、専門性研究の基礎文献となる一冊です。
連鎖退職
ひとりの退職をきっかけに、次々と社員が辞めていく――。企業にとって大きな脅威となる「連鎖退職」の実態に迫った一冊です。
本書では、中小企業・ベンチャーで見られる“ドミノ型”、大企業で顕在化する“蟻の一穴型”など、組織タイプによって異なる現象の特徴や背景を整理。人事担当者や実際の当事者への取材を通じて、「なぜ連鎖は起こるのか」「どの局面で止められるのか」「防ぐために何ができるのか」を具体的に明らかにしていきます。
また、巻き込まれずに残った社員の本音や、「組織にとって好影響を生む退職連鎖」という意外な側面にも言及。
ただの退職現象ではなく、組織の深層課題を映し出す“シグナル”として捉え、この問題に向き合うための視点と実践策を提示します。
採用・育成・定着が難しい時代、離職を防ぎたい経営者、人事、管理職にとって必読の一冊です。
なぜ、御社は若手が辞めるのか
「辞めます」と告げる若手社員。その理由は「家庭の事情」「やりたいことがある」など、表向きの言葉にとどまり、企業が本当の原因を知ることは多くありません。その結果、優秀な若手から辞めていく現象は繰り返され、採用難が続く今の企業経営において深刻なダメージとなっています。
本書では、退職経験者への丁寧なヒアリングを通じ、若手が心の中で抱えていた「本当の退職理由」を可視化します。
「入社時から転職前提だった」「将来像を示す先輩がいない」「努力と給与が比例しない」――。そうした“表に出ない声”を基点に、企業がどのようにリテンション（定着）戦略を設計すべきか、制度・育成・コミュニケーション・マネジメントの面から具体的に解説します。
優秀な人材を惹きつけ、辞めさせない組織をつくるための実践知が詰まった一冊。経営者、人事担当者、管理職にとって、これからの人材戦略を考える上で欠かせない指針となるでしょう。
書籍
- 『人事労務担当者のための リテンション･マネジメント－人材流出を防ぐ実践的アプローチ』（日本法令）
- 『働く人の専門性と専門性意識―組織の専門性マネジメントの観点から』（創成社）
- 『連鎖退職』（日本経済新聞出版社）
- 『なぜ、御社は若手が辞めるのか』（日本経済新聞出版社）
- 『「中だるみ社員」の罠』（日本経済新聞出版社）
- 『昇進の研究［増補改訂版］－キャリア･プラトー現象の観点から』（創成社）
- 『働く人のためのエンプロイアビリティ』（創成社）
- 『人材定着のマネジメント－経営組織のリテンション研究』（中央経済社）
- 『自分のキャリアを磨く方法－あなたの評価が低い理由』（創成社）
- 『転職とキャリアの研究［改訂版］―組織間キャリア発達の観点から』（創成社）
- 『働く人と組織のための人的資源管理―人的資本経営時代の基礎知識』（中央経済社・編著）
- 『働く人のキャリアの停滞－伸び悩みから飛躍へのステップ』（創成社・編著）
新聞
- 毎日新聞
雑誌・定期刊行物・Webメディア・オンライン記事
- りそなーれ
- 企業年金
- 高速道路と自動車
- MOVE ON
- Power of Work
- Learning Design
- ビジネスお役立ち情報：有識者に聞く
- 先端教育
- 理念と経営
- 連合総研レポートDIO
- 月刊生産財マーケティング
- JOB SCOPE マガジン
- 就活の教科書
- ビジネスお役立ち情報：有識者に聞く
講演実績
- 社会保険労務士法人あかつき『人事労務情報交換会』「組織現場におけるエンゲージメント（従業員エンゲージメント）」
- 株式会社HRdock『キャリアコンサルタント交流会 in 熱海』「キャリア・プラトー期の支援 ― 停滞感・虚無感・役割喪失への理解と寄り添い方」
- 一般社団法人ピープルアナリティクス＆HRテクノロジー協会『Talent Acquisition and Retention WGアカデミア講演』「離職防止とリテンション促進モデルの構築」
- 公益財団法人関西生産性本部『労使関係委員会』「リテンション・マネジメントと労使が向き合うべき課題」
- Japan International Cooperation Agency『Human Resource Management Training』「Retention Management to Prevent Human Resource Outflow」
- 全国社会保険労務士会連合会『働く人と組織のための人的資源管理研修』「キャリア開発」
- 株式会社ウィ・ラーニング／日本講師学会『サマーセミナー』「リテンション・マネジメント ― 人が辞めない組織づくり」
- KIYOラーニング株式会社『人材育成お役立ちセミナー』「Z世代の人材育成 ― 特徴・価値観を踏まえた最適解」
- 国土交通省『国土交通大学校 総合課程初級マネジメント研修』「キャリア自律と越境 ― 停滞を乗り越えるキャリア形成」
- Aoyama Human Innovation Consulting Inc.『Session with Khon Kaen University（Thailand）』「Retention Management」
- 全トヨタ販売労働組合連合会『労使セミナー』「リテンション・マネジメント ― 人が辞めない組織づくりの極意」
- 全国社会保険労務士会連合会『人的資源管理研修』「人的資源管理序論」
- キャノン労働組合『中央委員研修会』「働く人のキャリア発達支援と企業の役割」
- 青山ヒューマン・イノベーション・コンサルティング株式会社『出版記念セミナー』「人事労務担当者のためのリテンション・マネジメント」
- AME & Company株式会社『人事向けオンラインセミナー』「定着率向上の鍵 ― 人的資本経営と最新HRテクノロジー」
- 『出版記念ミニセミナー』「社労士が知っておきたいリテンション・マネジメントの基礎と重要性」
- グラクソスミスクライン株式会社『Keep Growing Project講演会』「キャリア自律とキャリアデザイン」
- 日本経済新聞社『日経オンラインセミナー』「HR戦略と人的資本経営 ― 企業に求められる従業員視点」
- 損害保険労働組合連合会『金融商業労組懇談会』「リバース・メンター制度の効果と課題」
- 全国信用金庫信用組合労働組合連絡会議『全信労連 春闘セミナー』「エンプロイアビリティとエンプロイメンタビリティ ― 人材定着のマネジメント」
この講師のおすすめポイント
青山学院大学名誉教授であり、人材育成・キャリア形成・エンゲージメント研究の第一人者として知られる山本寛さん。研究者としての確かな実証データと、公的委員・企業アドバイザーとしての実務視点を併せ持ち、組織に必要な「人が育ち続ける仕組みづくり」について体系的に解説します。
講演では、最新研究・事例紹介に加え、ディスカッションやワークを交えながら“行動につながる気づき”を提供。離職防止、ミドル層活性化、専門性向上、キャリア自律、エンゲージメント向上など、今まさに多くの企業が直面する課題に対し、具体策と再現性ある方法論を提示します。
◆ 最新研究×実務知見による「納得感のある講演」
山本さんの講演は、学術的な研究成果に基づきながらも、現場に落とし込めるロジックで構成されています。抽象論ではなく、企業が実行できる「仕組み・行動・改善策」として提示されるため、すぐに活かせる学びがあります。
◆ 人手不足・離職防止に直結するテーマ設定
「離職防止」「働きがい向上」「エンゲージメント」「キャリア停滞防止」「専門性向上」など、企業が喫緊に向き合うテーマに特化。管理職研修・人事担当者プログラムとしても高い満足度と評価を得ています。
◆ ワーク・ディスカッション型の参加体験スタイル
受講者が主体的に考え、行動に移すためのワーク設計が特徴です。形式的な講義で終わらず、研修後に「行動が変わる」「視点が変わる」ことを重視した構成となっています。
◆ 全世代・階層に応じたアプローチが可能
若手のキャリア形成からミドル層の再活性化、管理職向けマネジメント研修、人事戦略まで、幅広い対象設定が可能。組織全体のキャリア開発施策とリンクさせやすい内容です。
◆ 受賞歴多数・信頼性あるアカデミックバックボーン
日本経営協会・日本労務学会・日本の人事部『HRアワード』など数多くの受賞歴を背景に、専門性と信頼性の高い講演として、多様な企業・行政・団体から依頼が寄せられています。
講師の講演料について
講演料は、講演内容・開催場所によって異なるため、非公開としています。
料金の目安については、お気軽にお問い合わせください。
