Special 社内研修の進め方|企画から効果測定まで5つの流れと準備リスト
「社内研修の進め方が分からず困っている」「実施している研修の効果が見えづらく不安」「準備や運営に手間がかかって業務を圧迫している」といったお悩みをお持ちの研修担当者の方も多いのではないでしょうか。この記事では、そのような課題を解決するため、社内研修の企画から効果測定までを一貫して進めるための具体的な5つのステップを詳しく解説します。
本記事が、貴社の研修担当者の皆様が自信を持って研修を推進できるようになるための一助となれば幸いです。
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そもそも社内研修とは?目的と重要性を再確認

社内研修とは、企業が自社の従業員に対して実施する教育・育成プログラム全般を指します。これは単に知識を伝達する場にとどまらず、従業員のスキルアップ、業務遂行能力の向上、さらには組織全体の生産性向上と成長を促すための重要な投資です。企業が持続的に発展していくためには、事業環境の変化に対応し、常に新しい知識や技術を取り入れ、従業員一人ひとりの能力を最大限に引き出すことが不可欠となります。社内研修は、そのための戦略的な手段として、現代の企業経営においてますますその重要性を増しています。
多くの企業では、新入社員のオンボーディングからベテラン社員のスキルアップ、管理職層のリーダーシップ開発まで、多様な階層や職種に応じた研修が実施されています。これにより、従業員は自身のキャリアパスを着実に歩むことができ、企業は変化の激しい市場で競争力を維持・強化できるという好循環を生み出します。従業員が成長することで企業が成長し、企業が成長することで従業員にさらなる活躍の場が提供されるという関係性において、社内研修はまさにその起点となる役割を担っているのです。
社内研修の目的
社内研修が目指すべき主な目的は、大きく分けて「業務遂行能力の向上」「組織文化・価値観の浸透」「従業員のキャリア形成支援」の3つが挙げられます。まず、業務遂行能力の向上は、最も直接的な目的です。これは、従業員が担当業務を効率的かつ高品質に実行するための知識、スキル、ノウハウを習得することを意味します。例えば、営業担当者には最新の営業戦略や交渉術、エンジニアには新しい技術開発手法など、職種や役職に応じた具体的なスキル習得を促し、個々の生産性を高めます。
次に、組織文化・価値観の浸透は、企業が持つ独自の文化、ミッション、ビジョン、バリューを従業員全員が深く理解し、共有することを目指します。これにより、従業員は共通の目標に向かって一丸となり、組織としての一体感やエンゲージメントが向上します。例えば、企業の行動規範や倫理観に関する研修を通じて、従業員は日々の業務における意思決定の基準を確立し、組織全体としてのあるべき姿を追求できるようになります。
最後に、従業員のキャリア形成支援は、従業員一人ひとりが自身の能力を最大限に発揮し、長期的に企業に貢献できるよう、キャリアプランニングやスキル開発をサポートする目的です。これは、単に現在の業務に必要なスキルを教えるだけでなく、将来的な役割の変化や市場の動向を見据えた能力開発を促します。例えば、次世代リーダー育成研修や、新しい事業分野への挑戦を支援する研修などがこれに該当し、従業員のモチベーション向上と企業への定着に大きく寄与します。
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社内研修と社外研修・社内教育との違い
社内研修、社外研修、そして社内教育は、いずれも人材育成の手法ですが、その目的、対象、実施形式において明確な違いがあります。社内研修は、自社の従業員を対象に、社内の講師やリソースを用いて実施するプログラムです。目的は自社の状況や課題に特化したスキルアップや知識共有であり、企業の文化や慣習に沿った内容を深く浸透させやすいというメリットがあります。一方で、外部の新しい知見を取り入れにくい、内容が属人化しやすいといったデメリットも存在します。
社外研修は、外部の専門機関が提供するプログラムに自社の従業員を派遣する形式です。特定の専門スキルや最新の業界動向、他社の成功事例など、社内では得にくい高度な知見や広い視野を習得できる点が最大のメリットです。多様な業種・企業からの参加者と交流することで、新たなネットワークを築ける機会も得られます。しかし、コストが高くなりがちで、自社の状況に完全に合致しない場合がある、受講者によって効果にばらつきが出やすいといったデメリットも考慮する必要があります。
これら「研修」が特定のスキル習得や短期的な行動変容を目指すのに対し、「社内教育」はより広範で長期的な視点から従業員の成長を促すものです。例えば、OJT(On-the-Job Training)やメンター制度、自己啓発支援などが含まれます。研修が即効性を重視する一方で、教育は従業員の基礎能力や思考力、人間性の向上といった根源的な部分に働きかけ、中長期的なキャリア形成を支援します。このように、それぞれの特徴を理解し、目的や育成したい人材像に合わせて最適な手法を選択し組み合わせることが、効果的な人材育成には不可欠です。
社内研修:自社課題に特化しやすい(ただし属人化しやすい)
社外研修:最新知見・外部視点を得やすい(ただしコスト高になりがち)
社内教育:OJT等で長期育成(研修はその“起点”)
社内研修のメリット・デメリット
社内研修を実施する上では、いくつかの明確なメリットとデメリットが存在します。メリットの一つ目は、自社の実情に合わせたカスタマイズが容易である点です。企業の具体的な業務内容、組織文化、解決すべき課題に特化したプログラムを自由に設計できるため、学習内容が現場に即座に適用されやすく、高い学習効果が期待できます。二つ目は、コストを抑制できる可能性が高いことです。外部講師への高額な依頼費や会場費、移動費などを削減でき、特に多くの従業員を対象とする場合に費用対効果を高めることができます。三つ目は、組織の一体感を醸成しやすい点です。共通の目的意識を持って共に学ぶことで、従業員同士の連帯感が生まれ、組織全体のコミュニケーション活性化にもつながります。
一方で、デメリットも存在します。まず、研修内容が属人的になりがちであるという点が挙げられます。社内講師の知識や経験に大きく依存するため、講師のスキルや専門性によって研修の質にばらつきが生じる可能性があります。二つ目は、外部の新しい知見が得にくいことです。常に変化するビジネス環境において、社内リソースのみでは最新のトレンドや他社の成功事例といった新鮮な情報をキャッチアップしにくい場合があります。三つ目は、企画・運営担当者の負担が大きいことです。研修の企画、資料作成、講師の手配、会場準備、参加者への案内、実施後のフォローアップなど、多岐にわたる業務を一貫して担当することになり、特に専任の担当者が少ない企業では大きな負担となりかねません。
これらのデメリット、特に「内容が属人的になる」「新しい知見が得にくい」「担当者の負担が大きい」といった課題は、後のセクションで紹介する外部サービスの活用や効率的な準備方法、あるいは明確な効果測定を通じて、解決の糸口を見つけることができます。効果的な社内研修を実現するためには、これらのメリットを最大限に活かしつつ、デメリットをいかに補完していくかが鍵となります。
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【5つの流れ】社内研修の企画から実施までの進め方

効果的な社内研修を実現するためには、単発のイベントとしてではなく、体系的なプロセスとして捉え、計画的に進めることが不可欠です。このセクションでは、研修を成功に導くための「STEP1:企画」「STEP2:設計」「STEP3:準備」「STEP4:実施」「STEP5:評価」という5つの具体的な流れを解説します。
これらのステップはそれぞれが密接に連動しており、一つひとつのプロセスを丁寧に進めることで、研修の効果を最大限に引き出し、最終的な企業目標の達成に貢献できるようになります。
STEP1:企画|課題の分析と目的・ゴールの設定
研修の成否は、最初のステップである「企画」にかかっていると言っても過言ではありません。まず、研修を企画する上で最も重要なのは、企業の現状課題を正確に把握することです。そのためには、経営層や現場の従業員へのヒアリング、アンケート調査、人事データ分析などを通じて、具体的なニーズや問題点を洗い出す必要があります。例えば、「新入社員の定着率が低い」「中堅社員のリーダーシップが不足している」といった具体的な課題を見つけることから研修は始まります。
課題が明確になったら、次に「誰に」「どのような状態になってほしいのか」という研修の目的とゴールを具体的に設定します。この際、単に「スキルアップ」といった漠然とした目標ではなく、具体的な行動変容や業績への貢献まで見据えたゴールを設定することが重要です。例えば、研修後3か月で「1on1実施率80%」「アクションプラン提出率90%」など“行動指標”も設定すると運用しやすくなります。
目標設定においては、カークパトリックモデルの4段階評価を意識すると良いでしょう。これは、研修効果を「反応(満足度)」「学習(理解度)」「行動(実践度)」「結果(業績貢献)」の4つのレベルで評価するフレームワークです。特に、単なる参加者の満足度だけでなく、「研修後に現場でどのような行動変容が起こり、それがどのように業績に貢献したか」というレベル3、4までを見据えたゴールを設定することで、より実践的で効果的な研修を企画できます。
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STEP2:設計|研修プログラムと手法の決定
STEP1で設定した目的とゴールを達成するために、具体的な研修プログラムを設計します。ここでは、「研修対象者」「内容(習得すべきスキル、マインド)」「形式(OJT、Off-JT、eラーニング、ワークショップ、グループディスカッションなど)」「期間・時間」「講師」といった項目を詳細に決定していきます。例えば、新入社員にはビジネスマナーと企業文化の浸透を目的としたOff-JT研修とOJTを組み合わせ、管理職にはリーダーシップやコーチングスキルを学ぶワークショップ形式の研修を選ぶなど、対象者や目的に応じて最適な手法を選定します。
研修内容を決定する際には、受講者が「なぜこのスキルが必要なのか」「学ぶことでどんなメリットがあるのか」を明確に理解できるよう、具体的な業務との関連性を意識して設計することが重要です。また、知識の詰め込みだけでなく、ロールプレイングやケーススタディといった実践的な要素を取り入れることで、学んだ知識を「使えるスキル」へと昇華させる工夫も求められます。
人材育成には「70:20:10の法則」という考え方があります。これは、人の成長は「70%が経験学習(実務経験)」「20%が他者からの学び(上司や先輩からの指導、フィードバック)」「10%が形式的な学習(研修、読書)」によってもたらされるというものです。研修単体で完結させず「研修後の実践課題(70%)」と「上司フィードバック(20%)」をセットで設計することが、成果につながる近道です。
STEP3:準備|講師の選定と資料・環境の整備
研修の企画・設計が完了したら、いよいよ具体的な準備段階に入ります。このフェーズでは、研修を円滑に実施するための実務的なタスクが多く発生します。まず、研修の質を左右する重要な要素が「講師」の選定です。社内講師とするか、あるいは専門性の高いテーマであれば外部講師に依頼するかを決定し、早めに依頼と打ち合わせを進めます。講師との連携を密にし、研修の目的や対象者の特性、期待する成果を共有することで、質の高いコンテンツを提供できます。
次に、「研修資料の作成・準備」は、受講者の理解度を深めるために不可欠です。テキスト、スライド、ワークシート、事前課題など、研修内容に応じて必要な資料を準備します。特に、事前課題は参加者の予習を促し、研修当日の理解度を向上させるだけでなく、参加者のモチベーションを高める効果も期待できます。
会場やツールの手配も重要な準備項目です。対面研修であれば会場の予約、プロジェクターやホワイトボードなどの備品準備が必要です。オンライン研修の場合は、Web会議ツールの選定、アカウントの準備、参加者へのアクセス方法の案内、必要に応じてテスト接続を行うなど、環境面での抜け漏れがないように細心の注意を払います。また、参加者への事前案内も丁寧に実施しましょう。研修の目的、得られるメリット、日時、場所(またはURL)、持ち物、事前課題などを具体的に伝えることで、参加者の期待感を高め、研修への積極的な参加を促すことができます。
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STEP4:実施|参加者のモチベーションを高めて実行する
研修当日は、単にプログラムを進行するだけでなく、参加者の学びを最大化するための工夫が求められます。研修の冒頭では、改めて研修の目的やゴール、得られるメリットを明確に伝え、参加者の学習意欲を高めることが重要です。また、アイスブレイクを取り入れることで、参加者間の緊張をほぐし、コミュニケーションを活発にする良い雰囲気を作ることができます。
研修中の進行においては、一方的な講義形式だけでなく、グループワーク、ディスカッション、ロールプレイングといった双方向性の高い手法を積極的に取り入れましょう。これにより、参加者自身が考え、意見を交換し、実践する機会が増えるため、より深い学びにつながります。ファシリテーションの技術も重要です。参加者の発言を促し、議論を深め、学びを整理していくことで、研修が「やらされ仕事」ではなく「自分ごと」として捉えられるようになります。
オンライン研修と対面研修では、それぞれ注意すべき点があります。オンライン研修では、チャット機能やリアクション機能、ブレイクアウトルームなどを活用して、参加者の集中力を維持し、積極的に参加できるような仕掛けを設けることが肝要です。一方、対面研修では、非言語コミュニケーションを意識し、参加者全体の雰囲気を見ながら適宜休憩を挟むなど、集中力が途切れないように配慮しましょう。どのような形式であっても、参加者が主体的に学び、明日からの業務に活かせるような体験を提供することを目指します。
STEP5:評価|効果測定と次回への改善
研修は実施して終わりではありません。その成果を可視化し、次回の研修や人材育成施策の改善につなげるための「評価」フェーズが極めて重要です。研修担当者が最も知りたい「効果測定」の方法として、前述したカークパトリックの4段階評価モデルが非常に有効です。
まず「レベル1:反応」では、研修直後にアンケートを実施し、研修内容の満足度、講師の評価、資料の分かりやすさなどを測定します。次に「レベル2:学習」では、理解度テストやレポート提出を通じて、参加者がどれだけ知識やスキルを習得したかを測ります。これらのデータは、研修内容や講師の質の改善に直結します。
さらに重要なのが「レベル3:行動」と「レベル4:結果」です。レベル3では、研修後、参加者が職場で学んだことをどれだけ実践できているかを測定します。上司や同僚からのフィードバック、行動観察、自己申告アンケートなどが有効です。例えば、「研修で学んだコミュニケーションスキルを実践したか」「新しい業務プロセスを導入できたか」といった具体的な行動の変化を追跡します。そして、最も難しく、かつ重要なのが「レベル4:結果」です。これは、研修が企業の業績や目標達成にどの程度貢献したかを測るもので、離職率の改善、生産性の向上、顧客満足度の上昇、コスト削減といった具体的なKPI(重要業績評価指標)の変化を分析します。
これらの評価結果を分析し、研修プログラムの強みと弱みを特定します。良かった点はさらに強化し、課題が見つかった点は改善策を講じることで、PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを回し、研修プログラムを継続的に進化させることができます。評価は単なる振り返りではなく、未来のより良い人材育成への投資と捉え、戦略的に実施することが成功への鍵となります。
すぐに使える!社内研修の準備チェックリスト

多忙な研修担当者の皆様が、研修の企画から実施、そして評価に至るまで、抜け漏れなくスムーズに準備を進められるよう、このセクションでは実用的なチェックリストを提供します。このリストを活用することで、準備作業の属人化を防ぎ、チーム全体で効率的に業務を進められるだけでなく、品質の高い研修実施へとつながり、結果として業務効率を大幅に向上させることができます。ぜひ日々の業務にお役立てください。
【企画段階】のチェックリスト
社内研修の成否を左右する企画段階では、以下の項目を重点的に確認しましょう。この段階でしっかりと基盤を固めることで、後の工程がスムーズに進み、研修の効果を最大化できます。
・研修の目的・ゴールは明確に言語化されていますか(例:特定スキルの習得、行動変容、業績向上など)?
・研修の対象者は適切に選定されており、そのニーズは正確に把握されていますか?
・経営層や関連部署の現場マネージャーから、研修内容と実施に対する合意は得られていますか?
・研修に充てる予算とスケジュールは確保されており、現実的ですか?
・研修実施後の効果測定方法(カークパトリックモデルのどのレベルを測るかなど)は事前に決定されていますか?
・現状の課題を解決するために、研修が最適な手段であるか改めて検討しましたか?
・社内外の類似研修事例を調査し、自社に適した要素を取り入れる検討を行いましたか?
・研修後のフォローアップ施策の概要は検討されていますか?
・研修の成果をどのように報告するか、関係者と認識を合わせていますか?
・研修の開催形式(対面、オンライン、ハイブリッドなど)は決定されていますか?
【準備・実施段階】のチェックリスト
研修の準備から実施当日にかけては、以下の具体的なタスクを一つずつ確認し、抜け漏れなく進めることが重要です。スムーズな研修運営のために、これらの項目を参考に準備を進めましょう。
・講師への正式な依頼と、内容や進行に関する打ち合わせは完了しましたか?
・研修資料、配布物、ワークシート、名札などの準備は整っていますか?
・研修会場(物理的な場所、オンライン会議ツールなど)の手配と、必要な機材(プロジェクター、マイク、PC、通信環境など)の動作確認は完了しましたか?
・参加者への事前案内(目的、日時、場所、持参物、事前課題など)は適切なタイミングで送信されましたか?
・当日の進行をスムーズにするための詳細な進行表(タイムスケジュール)は作成されましたか?
・グループワークや演習がある場合、グループ分けや役割分担は検討されましたか?
・緊急時の連絡体制や、トラブル発生時の対応手順は確認されていますか?
・参加者の出欠確認方法や、遅刻・欠席者への対応ルールは決まっていますか?
・休憩時間や昼食時の手配(必要な場合)は完了していますか?
・研修中の写真撮影や動画録画の要否、および許可は確認されていますか?
【実施後】のチェックリスト
研修は実施して終わりではありません。効果測定と改善につなげるために、以下の項目を速やかに実行しましょう。これにより、次回の研修の質をさらに高めることができます。
・参加者アンケートは回収され、集計・分析を開始しましたか?
・理解度テストを実施した場合、採点と結果分析は行われましたか?
・研修内容に関するレポート(実施概要、参加者数、アンケート結果概要など)は作成されましたか?
・関係者(経営層、現場マネージャーなど)への研修報告は完了しましたか?
・参加者へのフォローアップ(お礼メール、資料共有、質疑応答の受付など)は適切に行われましたか?
・研修で出た課題や改善点、参加者からのフィードバックは整理されましたか?
・次回の研修企画に活かすための改善策(プログラム内容、運営方法など)は検討されましたか?
・研修成果を現場で実践するための具体的な支援策(上司への情報共有、社内コミュニティ構築など)は実行されていますか?
・研修によって得られた効果(行動変容、業績への影響など)を測定するための準備を進めていますか?
・講師へのフィードバックと、次回の協力に関する確認は行われましたか?
社内研修の効果を最大化する3つのポイント

社内研修は、企画から実施、評価まで一貫した流れで進めることが重要ですが、それだけでは十分ではありません。研修を単発のイベントで終わらせず、持続的な成果へとつなげるためには、さらに踏み込んだ工夫が必要です。このセクションでは、研修の効果を最大化するための3つの重要な秘訣について解説します。これらのポイントを取り入れることで、研修担当者は、研修が企業の成長と従業員の能力向上に真に貢献していることを実感できるでしょう。
ポイント1:研修内容を「自分ごと化」させる工夫を取り入れる
研修が成功するかどうかは、参加者がその内容を「自分ごと」として捉えられるかに大きく左右されます。「やらされ感」が強い研修では、せっかくの時間もコストも無駄になってしまいかねません。参加者が主体的に学び、実務に活かそうとする意欲を高めるためには、研修内容が自分自身の課題解決や成長に直結すると感じられるような工夫が必要です。
具体的な方法としては、研修前に個人ワークとして自身の業務課題や目標を設定させ、研修内容とどのように結びつけるかを考えさせる機会を設けることが有効です。また、研修中には、自社の成功事例や失敗事例を基にしたケーススタディを取り入れたり、参加者自身の実際の業務課題を持ち寄ってグループで解決策を検討するワークショップ形式を取り入れたりするのも良いでしょう。これにより、学んだ知識やスキルが目の前の業務にどう役立つかを具体的にイメージできるようになり、学習意欲と現場での実践率が飛躍的に向上します。
ポイント2:研修後のフォローアップを仕組み化する
研修でどれだけ素晴らしい学びがあったとしても、その後のフォローアップがなければ、学んだ内容は時間とともに忘れ去られ、行動変容にはつながりにくいものです。研修はあくまで「学びのスタートライン」であり、その後の現場での実践をサポートする仕組みが不可欠です。
効果的なフォローアップの仕組みとしては、まず「上司を巻き込んだ1on1での振り返り」が挙げられます。研修で得た学びや目標を上司と共有し、具体的な業務への適用方法を話し合うことで、実践への意識が高まります。また、「実践報告会の実施」は、参加者同士が学びや実践成果を共有し、互いに刺激し合う良い機会となります。さらに、受講者同士の「コミュニティ運営」を通じて、困ったときに相談し合える環境を整えたり、eラーニングシステムで「復習コンテンツ」を提供したりすることも、継続的な学習を支援する有効な手段です。これらの多角的なアプローチによって、研修で得た知識やスキルを定着させ、行動変容へとつなげることができます。
ポイント3:効果測定アンケートを設計し次に活かす
研修の評価において、単に「楽しかった」「満足した」といった参加者の反応を測るだけでは不十分です。研修が本当に意味のあるものであったかを客観的に判断し、次回の研修企画に活かすためには、戦略的なアンケート設計が不可欠です。カークパトリックモデルのレベル1(反応)だけでなく、レベル2(学習)までを正確に測る設問を組み込むことで、より深い洞察が得られます。
具体的には、「研修内容の分かりやすさ」や「講師の説明力」といった満足度に関する5段階評価に加え、「研修を通して特に印象に残った点は何か(自由記述)」「学んだことの中で、明日から具体的に業務で実践しようと決めたことは何か(自由記述)」といった、行動変容を促す記述式の設問を設けることが重要です。これにより、単なる知識の習得だけでなく、参加者の意識や行動にどのような変化が期待できるのかを把握できます。アンケート結果は、単に集計して終わりではなく、どのような内容が参加者の心に響き、どのような行動を喚起したのかを詳細に分析し、今後の研修プログラムの改善や講師の選定に活かしていくことで、研修の質を継続的に高めていくことができます。
社内研修でよくある課題と解決策

社内研修の企画・実施に奮闘する研修担当者の皆さまは、様々な課題に直面されていることでしょう。このセクションでは、多くの企業で共通して見られる典型的な課題を取り上げ、それらに対する具体的な解決策を提示します。読者の皆さまが抱える悩みに共感し、すぐに実践できるヒントを提供することで、社内研修がより円滑に進むよう、課題解決の一助となれば幸いです。
課題1:参加者のモチベーションが低い
社内研修でよく聞かれる課題の一つに「参加者のモチベーションの低さ」が挙げられます。これは、参加者が研修を「やらされ仕事」と捉え、主体的に学ぶ姿勢が見られない場合に顕著になります。原因としては、研修の目的が不明確であることや、自身の業務との関連性が感じられないことなどが考えられます。研修担当者としては、せっかく企画した研修が形骸化してしまうのは避けたいものです。
この課題を解決するためには、まず研修の必要性や参加することで得られるメリットを、事前告知の段階で魅力的に伝えることが重要です。単に「参加してください」と伝えるだけでなく、研修を通じてどのようなスキルが身につくのか、それが個人のキャリアや業務にどう役立つのかを具体的に示しましょう。また、研修内容を昇進・昇格要件や人事評価と連動させることで、参加者の学習意欲を高めることも有効です。さらに、研修テーマによっては公募制を導入し、自ら学びたいと意欲のある社員が参加できる機会を設けることも、主体性を引き出す上での効果的なアプローチと言えます。
課題2:研修内容が実務に活かされない
研修を実施したものの、「研修で学んだことが現場で実践されない」という悩みも、研修担当者から多く聞かれる課題です。これは、研修内容と実際の業務との間に乖離がある場合や、現場の上司が研修で得た学びの活用に無関心、あるいは非協力的な場合に発生しやすくなります。研修で得た知識やスキルが定着せず、行動変容につながらなければ、研修の投資対効果も薄れてしまいます。
この課題に対する解決策としては、まず企画段階から現場マネージャーを巻き込み、現場のリアルなニーズを研修内容に反映させることが肝心です。現場の課題に直結する内容であれば、参加者も自分ごととして捉えやすくなります。また、研修にアクションプランの作成を組み込み、研修後に上司と共有する機会を設けることも有効です。これにより、上司も部下の学びを把握し、現場での実践をサポートしやすくなります。さらに、研修後の実践をサポートするためのフォローアップ体制を構築することも重要です。例えば、定期的な進捗確認会や、学びを共有するコミュニティの運営などが挙げられます。
課題3:講師の負担が大きい・適任者がいない
社内研修においては、講師の選定や負担も大きな課題となりがちです。特に、社内講師に研修の大部分を依頼する場合、講師となる社員の通常業務への影響や、継続的なコンテンツ作成・ブラッシュアップの負担が問題となることがあります。また、特定のテーマにおいて専門知識を持つ適任者が社内にいないというケースも少なくありません。このような状況では、研修の質が属人化したり、新しい知見を取り入れにくくなったりするデメリットが生じます。
この課題を解決するためには、まず社内講師の育成プログラムを導入し、体系的に講師を養成していくことが有効です。講師用の標準マニュアルや資料テンプレートを整備することで、個々の講師の負担を軽減し、研修の品質を一定に保つことができます。また、全ての研修を社内講師で賄おうとせず、専門性の高いテーマや、業界の最新トレンド、あるいは多様な視点からの学びが必要な場合は、外部講師やeラーニングサービスを積極的に活用することも賢明な選択です。これにより、社内リソースを最適化しながら、質の高い研修を安定的に提供することが可能になります。
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まとめ

社内研修は、単なるコストではなく、企業と従業員双方の成長を促す価値ある「投資」です。本記事でご紹介した5つのステップとポイントを実践することで、現状の課題を解決し、期待する成果へとつながる研修を実現できるでしょう。
明確な目的設定から始まり、体系的なプロセスを経て、そして継続的な改善を繰り返すこと。このサイクルを確立することで、研修は形式的なイベントから、組織全体のパフォーマンス向上と従業員満足度向上に貢献する、不可欠な戦略的ツールへと進化します。この記事が、研修担当者の皆様が自信を持って次の一歩を踏み出すための一助となれば幸いです。
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講師選びでお悩みの方には、目的・ご予算に合った講師をご提案します。
気になる講師のスケジュールや講演料についても、お気軽にお問い合わせください。
5営業日経過しても返信がない場合は、
恐れ入りますが電話かkouen@scg-inc.jpまでメールでお問い合わせください。

