Special 「講演を聞く」の言い換え10選|敬語レベルと場面別の使い方を解説
ビジネスシーンで「講演を聞く」という表現は、相手や状況によってより丁寧に使い分けることが求められます。この記事では、敬語レベルや使用する場面に合わせた「講演を聞く」の言い換え表現を10個厳選し、具体的な例文と共に詳しく解説します。
本記事をお読みいただくことで、あなたは自信を持って適切な言葉を選び、円滑なコミュニケーションを実現できるようになります。言葉選びの不安を解消し、プロフェッショナルとしての信頼性を高めるために、ぜひご一読ください。
なぜ「講演を聞く」に言い換えが必要?ビジネスにおける言葉選びの重要性

「講演を聞く」という表現自体に間違いはありません。しかし、ビジネスの場においては、言葉一つで相手に与える印象が大きく変わります。特に、取引先や目上の方、あるいは著名な講演者に対しては、より丁寧な言葉遣い、例えば謙譲語を用いることで、深い敬意を示し、円滑な人間関係を築くことができます。
適切な言葉を選ぶことは、単に礼儀正しいだけでなく、自身の信頼性や所属する組織の品位を高める上でも極めて重要です。言葉のニュアンスを理解し、使い分ける能力は、プロフェッショナルとして必須のスキルと言えるでしょう。例えば、同じ内容を伝える場合でも、「聞きました」と「拝聴しました」では、受け手に与える印象に天と地ほどの差が生まれるのです。
このセクションでは、なぜ言葉選びが重要なのかを深く掘り下げて解説します。言葉が持つ力、そしてそれがビジネスシーンでのあなたの評価や、ひいては組織全体のブランドイメージにどのように影響するかを理解することで、以降で紹介する具体的な言い換え表現の価値をより深く感じていただけるはずです。
一目でわかる!「講演を聞く」の言い換え表現【敬語レベル別】

このセクションでは、「講演を聞く」という表現を、相手や状況に応じて使い分けるための言い換え表現を、敬語の丁寧さに応じて3つのカテゴリーに分類し、一覧でご紹介いたします。ここでは、読者の皆様が求める敬語レベルの表現をすぐに見つけられるよう、早見表としての役割を持たせます。それぞれの表現が具体的にどのような場面で使われるか、またそのニュアンスの違いについては、次のセクションで詳しく解説いたします。
最も丁寧な表現(謙譲語)
ここでは、最も敬意の度合いが高い謙譲語に分類される「講演を聞く」の言い換え表現をご紹介します。
「拝聴する」「拝聞する」「伺う」「謹聴する」
これらの表現は、取引先や社外の重要な人物、あるいは心から尊敬する相手の講演に対して使用するのに適しています。特に、書面や改まった場での使用が効果的です。
丁寧な表現
ここでは、一般的なビジネスシーンで幅広く使用できる、丁寧な印象を与える「講演を聞く」の言い換え表現をご紹介します。
「聴講する」「お聞きする」「聞かせていただく」
これらの表現は、謙譲語ほど堅苦しくなく、かつ礼儀正しさを伝えることができます。社内の上司や比較的親しい取引先など、日常的なビジネスコミュニケーションで活用しやすいのが特徴です。
汎用的な表現
ここでは、敬意の度合いは高くないものの、文脈に応じて使える客観的・汎用的な「講演を聞く」の言い換え表現をご紹介します。
「受講する」(セミナー形式の場合)「拝見する」(オンライン講演の場合)
「受講する」は、セミナーや研修といった、学習が主な目的である場合に用いられます。また、「拝見する」は、本来「見る」の謙譲語ですが、ウェビナーなどの映像を伴うオンライン講演を視聴する際に、聞く行為の言い換えとしても使われることがあります。
【厳選10選】「講演を聞く」の言い換え表現と使い方を例文付きで解説

このセクションからは、敬語レベル別に分類した10個の「講演を聞く」言い換え表現について、それぞれの言葉が持つ意味やニュアンス、そして適切な使用シーンを具体的な例文とともに詳しく解説していきます。取引先や上司など、どのような相手に、メールや報告書、口頭といったどの媒体で使うのが最適かを明確にすることで、読者の皆様が実際のビジネスシーンで迷うことなく適切な言葉を選び、円滑なコミュニケーションを実現できるよう構成しています。
1. 拝聴(はいちょう)する
「拝聴する」は、「聞く」の謙譲語であり、聞き手が話し手に対して深い敬意を表す際に用いる最も丁寧な表現です。特に、著名な専門家や企業の重役、あるいは自身が心から尊敬する目上の方の講演を聞く際に適しています。
この表現は、メールや手紙といった書き言葉で用いることで、より一層の敬意が相手に伝わります。重要な講演会への参加報告やお礼メールなどで活用すると、受け取る方に丁寧な印象を与え、自身の品位を高めることにもつながります。
例文1:先日の〇〇先生によるご講演、大変興味深く拝聴いたしました。深く感銘を受け、今後の業務に活かしてまいります。
例文2:貴社主催のウェビナーを拝聴する機会をいただき、誠にありがとうございます。貴重な学びを得ることができました。
例文3:〇月〇日に開催された年次総会にて、社長のご講演を拝聴いたしましたのでご報告いたします。
2. 聴講(ちょうこう)する
「聴講する」は、講義や講演会、セミナーなど、体系的に構成された内容を正式に聞く場合に用いられる言葉です。この表現は「拝聴する」ほどの強い敬意は含みませんが、改まった丁寧な印象を与えることができます。
講演に「参加する」という客観的な事実を報告するニュアンスが強く、特定の相手への敬意というよりは、行為そのもののフォーマルさを表現する際に適しています。そのため、社内報告書やイベントの参加記録、あるいは公開されているイベント案内などで使いやすいのが特徴です。
例文1:〇月〇日のセミナーにて、最新のマーケティング動向について聴講いたしました。
例文2:本研修では、新入社員を対象としたビジネスマナー講座を聴講する予定です。
例文3:皆様の積極的なご聴講をお待ちしております。
3. 拝聞(はいぶん)する
「拝聞する」は、「拝聴する」と同様に「聞く」の謙譲語ですが、そのニュアンスには微妙な違いがあります。「拝聴する」が直接話を聞く行為を指すのに対し、「拝聞する」は、評判などを間接的に聞く場合にも使われることがあります。また、より文学的で硬い表現であり、日常のビジネスシーンで使われることは比較的稀です。
この言葉は、非常に改まった手紙や格式の高い文章で用いられることが多く、現代のビジネスコミュニケーションでは「拝聴する」の方が一般的で自然に聞こえます。もし使用する際は、文脈が極めてフォーマルであることを意識することが重要です。
例文1:先般、〇〇様のご高名を拝聞し、かねてよりご指導を仰ぎたいと存じておりました。
例文2:貴社の事業における素晴らしい実績を拝聞し、深く敬服いたしました。
4. 伺う(うかがう)
「伺う」は、「聞く」「尋ねる」「訪問する」という複数の意味を持つ謙譲語であり、文脈によって「話を聞く」という意味で使われます。「拝聴する」よりも少し柔らかいニュアンスがあり、口頭でも書き言葉でも使いやすい便利な表現です。
講演そのものを聞く場面だけでなく、講演後の質疑応答や懇親会で講師に直接質問したり、意見を「伺う」場面など、会話を伴う状況でも汎用的に使えます。相手への敬意を示しつつ、より自然なコミュニケーションをとりたい場合に有効です。
例文1:本日の講演後、〇〇先生に直接お話を伺う機会を設けていただけないでしょうか。
例文2:貴重なご講演を伺うことができ、心より感謝申し上げます。
例文3:来週の定例会議で、先日参加したセミナーの内容についてご報告を伺う予定です。
5. お聞きする
「お聞きする」は、「聞く」という動詞に謙譲の働きをする「お〜する」を付けた丁寧な表現です。「拝聴する」ほど堅苦しくなく、「伺う」と近いニュアンスで使えますが、より口語的で親しみやすい印象を与えます。
この表現は、社内の上司への報告や、比較的関係性の近い取引先との会話など、幅広い場面で自然に使うことができます。かしこまりすぎず、しかし礼儀正しく敬意を伝えたいときに適しており、日常のビジネスコミュニケーションで頻繁に活用できるでしょう。
例文1:先日、〇〇部長の講演会にお招きいただき、大変興味深いお話を色々とお聞きしました。
例文2:今後のプロジェクトについて、皆様のご意見をお聞きしたいと思います。
例文3:先程、A社様から新しいサービスについてお聞きしました。
6. 傾聴(けいちょう)する
「傾聴する」は、単に音として聞くのではなく、「耳を傾け、熱心に聞く」という姿勢を示す言葉です。話し手への強い関心や敬意、あるいはその話に深く感銘を受けたことを伝えたい場合に特に効果的です。
この表現は、主に講演の感想を述べるときに「〇〇氏の講演を傾聴しました」のように使うと、その内容を真剣に受け止めたという熱心な態度が伝わります。相手に感謝と尊敬の気持ちを伝えるだけでなく、自身がその学びを深く吸収したことを示す際にも有効です。
例文1:先生の貴重なお話を傾聴し、深く考えさせられました。今後の業務に役立てていきたいと存じます。
例文2:先日のウェビナーでは、参加者の皆様が熱心に耳を傾け、講演者の話を傾聴している様子が印象的でした。
7. 謹聴(きんちょう)する
「謹聴する」は、「謹んで聞く」という意味を持つ、非常に丁寧で格式の高い言葉です。「拝聴する」と同様に高い敬意を表しますが、より厳粛でかしこまった態度を示すニュアンスが強いのが特徴です。
この表現は、式典での告辞や、皇室関係のニュースなど、極めてフォーマルな場で使われる硬い表現であり、日常のビジネスシーンで使うことは稀です。知識として知っておくと良いでしょう。
例文:天皇陛下のお言葉を謹聴いたしました。
8. 受講(じゅこう)する
「受講する」は、講義や研修、セミナーなど、一連のカリキュラムとして提供されるものに参加する場合に使われる言葉です。「講演を聞く」の言い換えとしては、研修形式の講演やアカデミックな講義などに限定して使用できます。
この言葉は、聞き手が「生徒」や「参加者」という立場であることを客観的に示す表現であり、敬意のニュアンスは薄いです。社内の研修報告書や、教育プログラムの参加実績などを事実として端的に記述する際に適しています。
例文1:新入社員研修の一環として、外部講師によるコミュニケーション講座を受講しました。
例文2:来月のAI技術セミナーを受講するため、申請手続きを進めております。
9. 聞かせていただく
「聞かせていただく」は、「聞かせてもらう」の謙譲表現であり、相手の厚意によって聞く機会を得たという感謝のニュアンスを含む言葉です。「お聞きする」と似ていますが、より相手への配慮やへりくだった気持ちが強く表れる、柔らかく丁寧な口語表現です。
講演者に直接感想を伝えたり、質疑応答で質問したりする際に適しています。相手が自分に話す機会を与えてくれたことへの感謝を伝えつつ、敬意を表現したいときに効果的です。
例文1:〇〇様の貴重なお話を、ぜひ聞かせていただきたいと存じます。
例文2:本日はありがとうございました。大変勉強になるお話をたくさん聞かせていただきました。
例文3:今後のプロジェクトについて、皆様の具体的なご意見を聞かせていただけますでしょうか。
10. 拝見(はいけん)する【オンライン講演の場合】
「拝見する」は、本来「見る」の謙譲語ですが、ウェビナーやオンラインセミナーなど、映像を伴う講演を視聴した場合に「聞く」行為の言い換えとして使うことができます。これは、視覚と聴覚の両方を使う現代のオンライン視聴状況に合わせた、新しい敬語の使い方と言えるでしょう。
特に、オンラインでの視聴報告やお礼メールで有効です。講演の内容が動画として提供された場合や、リアルタイムで視聴したウェビナーに対して、感謝や感想を伝える際に自然に使うことができます。
例文1:先日のウェビナーを拝見し、貴社の新たな取り組みに感銘を受けました。
例文2:社内向けに配信された〇〇部長の講演を拝見しましたので、要点をまとめてご報告いたします。
例文3:貴社ウェブサイトにて公開されている講演動画を拝見いたしました。大変参考になる内容でした。
【シーン別】「講演を聞く」言い換え表現の使い分けと例文

このセクションでは、これまでご紹介してきた「講演を聞く」の言い換え表現を、実際のビジネスシーンでどのように使い分けたら良いのか、具体的なケーススタディを通して詳しく解説します。取引先へのお礼メール、社内での報告、イベントの案内文、そして直接感想を伝える口頭での場面など、読者の皆様が日々の業務で直面しやすい状況ごとに、最適な表現と、つい使ってしまいがちなNG表現をセットでご紹介します。これにより、言葉のニュアンスをより深く理解し、即座に実践で活用できる知識を身につけていただくことを目指します。
言葉一つで相手に与える印象は大きく変わります。適切な言葉を選ぶことは、円滑なコミュニケーションを築き、ご自身の信頼性や所属する組織の品位を高める上で非常に重要です。この解説を通して、自信を持って言葉を選び、あらゆるビジネスシーンで活躍していただけるよう、具体的な例文を豊富に盛り込んでいますので、ぜひご活用ください。
取引先へのお礼メール
取引先や社外の目上の方へ講演会のお礼メールを送る際には、最大限の敬意を示すことが不可欠です。この場合、「聞く」の謙譲語である「拝聴する」や「伺う」を使用するのが適切です。これらの言葉は、相手への深い敬意と感謝の気持ちを伝えるのに役立ちます。特に、メールという書き言葉では、より丁寧な表現を心がけることで、相手に与える印象が格段に向上します。
以下に、コピー&ペーストでそのままお使いいただけるメールのテンプレートをご紹介します。ご自身の状況に合わせて適宜修正してご活用ください。一方、「聞きました」のようなカジュアルな表現や、文脈に合わない「聴講しました」といった言葉は、失礼にあたる可能性があるため避けるべきです。
件名:【〇〇株式会社】先日の講演会のお礼(△△株式会社 鈴木)
宛名:〇〇株式会社□□様
本文:いつもお世話になっております。△△株式会社の鈴木でございます。
先日は、ご多忙の折、貴重な講演の機会を頂戴し、誠にありがとうございました。
□□様のお話を拝聴し、大変感銘を受けました。
特に〇〇の点につきましては、今後の業務に活かしてまいりたいと存じます。
後日改めて、お話を伺う機会をいただけますと幸いです。
末筆ではございますが、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
結び:署名
社内での報告(口頭・文書)
社内での報告では、相手(上司か同僚か)や報告の形式(口頭か文書か)によって適切な表現を使い分ける必要があります。上司への口頭での報告であれば、丁寧さを保ちつつも自然な「お聞きしました」や、より敬意を示す「拝聴しました」が適しています。客観的な事実を伝える文書での報告や、社内報など不特定多数に周知する場合には「聴講しました」が適切です。
【口頭での報告例(上司へ)】
「〇〇部長、先日開催された□□様の講演、拝聴いたしました。今後のプロジェクトに活かせる貴重な知見を得ることができました。」
「〇〇課長、今日の△△様のセミナー、お聞きしました。新しいマーケティング手法について大変勉強になりました。」
【文書での報告例(報告書、社内報など)】
「本日、社内研修の一環として行われた『DX推進とAI活用』に関する講演会に聴講いたしました。最新のAI技術と導入事例について深く学ぶことができ、実務への応用可能性を考察する良い機会となりました。」
イベントの案内や告知文
不特定多数の参加者に向けて発信するイベントの案内文や告知文では、参加者自身の行為に対して謙譲語を使用するのは原則として適切ではありません。謙譲語は自分の行為をへりくだって表現することで相手への敬意を示す言葉であるため、読み手である参加者の行動に使うと不自然になってしまいます。
代わりに、参加者の行為には尊敬語を用いるか、あるいは客観的な事実を述べる表現が適切です。例えば、「講演をお聞きいただけます」や「ご聴講いただけます」のように尊敬語を使うのが一般的です。また、「〇〇氏による貴重な講演会です」のように、イベントそのものの内容を伝える形で表現することもできます。
【募集案内文の例文】
「この度、著名な経営コンサルタント〇〇氏をお招きし、『未来を拓くリーダーシップ』をテーマにご講演をいただきます。参加者の皆様には、最先端の知見に触れ、新たな視点を得る機会として、ぜひご聴講いただけますようお願い申し上げます。」
【NG例】
「参加者の皆様におかれましては、ぜひ本講演を拝聴いただけますようお願い申し上げます。」
(解説:「拝聴」は自分の行為に使う謙譲語のため、参加者の行為には使用しません。)
感想を口頭で伝える場合
講演者本人や、その講演会を企画・運営した関係者に直接感想を伝える場面では、感謝と敬意が伝わる表現を選ぶことが非常に重要です。この場合は、ただ「良かったです」と伝えるだけでなく、「お話を伺えて光栄です」「貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました」といったクッション言葉と組み合わせた、より柔らかく丁寧な表現を用いると良いでしょう。
具体的な会話形式の例文を以下に示します。ご自身の感動や学びを率直に、しかし礼儀正しく伝えることで、相手との良好な関係を築くことができます。
【会話例】
A:「本日は大変貴重なご講演をいただき、誠にありがとうございました。〇〇様から直接、このようなお話を伺うことができ、大変光栄でございます。」
B:「とんでもございません。皆様のお役に立てたのであれば幸いです。」
A:「特に△△に関するお話は、まさに今課題としていたことでしたので、今後の業務の参考にさせていただきます。改めまして、本日は本当にありがとうございました。素晴らしいお話を聞かせていただき、深く感謝申し上げます。」
「講演を聞く」の言い換えを使う際の注意点

講演やセミナーの内容を丁寧に表現しようとするとき、多くの言い換え表現がありますが、使い方を誤るとかえって不自然になったり、失礼にあたったりする場合があります。特に、ビジネスシーンで言葉を選ぶ際は、相手に与える印象が重要です。
このセクションでは、よくある間違いの中から「二重敬語」「尊敬語との混同」「類似表現との違い」という3つのポイントに絞り、それぞれの誤用を避け、より適切で自然な表現を使えるようになるための具体的な注意点と対策を解説します。
「ご拝聴」「拝聴いたします」などの二重敬語は避ける
「拝聴する」は、「聞く」の謙譲語であり、すでに自分をへりくだることで相手への敬意を表す言葉です。そのため、「ご拝聴」のように「ご」を付けたり、「拝聴いたします」のように「いたします」という謙譲語を重ねたりすると、過剰な二重敬語となり、不自然で回りくどい表現になってしまいます。
例えば、相手に「講演をご拝聴ください」と伝えるのは誤りです。これは、相手の行動に対して謙譲語を使ってしまっているだけでなく、「ご」も付いているため二重敬語の典型的な例となります。また、自分の行為に対しても「講演を拝聴いたします」と言うのは、すでに「拝聴」が謙譲語であるため、「いたします」を重ねる必要はありません。正しくは「拝聴します」あるいは「拝聴しました」と表現するのが適切です。
相手の行動には使わない!尊敬語との使い分け
「拝聴する」「伺う」といった謙譲語は、あくまで自分の行動をへりくだって述べることで、相手に敬意を表す言葉です。したがって、目上の方など相手の「聞く」という行為に対して、謙譲語を使うことはできません。相手の行動を立てる際には、尊敬語を用いるのが正しい使い方です。
例えば、「部長が私の話を拝聴する」という表現は誤りです。部長は「聞く」という行動の主体であり、その行動に謙譲語である「拝聴する」を使うのは不適切です。この場合、部長の行動を敬意をもって表現するには、尊敬語である「お聞きになる」を使うのが適切です。つまり、「部長が私の話をお聞きになる」が正しい表現となります。このように、誰の行動について述べるかによって、謙譲語と尊敬語をしっかり使い分けることが重要です。
「ご清聴」との違いは?話し手と聞き手の立場を理解する
講演の結びなどで使われる「ご清聴」という言葉と、講演を聞く側の表現は、意味合いも使用する立場も大きく異なります。このセクションでは、「ご清聴」という言葉について詳しく解説し、その適切な使い方と、聞き手側が使うべきではない理由を明確にします。
「ご清聴」は、講演者などの「話し手」が、自分の話を静かに、そして熱心に聞いてくれた「聞き手」に対して感謝の気持ちを伝えるための尊敬語です。つまり、「静かに聞いてくださり、ありがとうございます」という意味合いが込められています。したがって、この言葉は話し手の視点から発せられるものであり、講演を聞いた側である聞き手が「ご清聴いたしました」のように使うのは誤りです。あくまで「話し手」が「聞き手」に向けて使う言葉であることを理解し、「ご清聴いただき、ありがとうございました」といった形で、話し手側が感謝を表明する際に用いられます。
まとめ
この記事では、「講演を聞く」という日常的な表現を、ビジネスシーンでより適切かつ丁寧に使い分けるための様々な言い換え表現と、その活用方法を詳しく解説いたしました。「拝聴する」「聴講する」「伺う」といった言葉は、それぞれが持つ敬意の度合いやニュアンスが異なります。
これらの表現を場面や相手に合わせて適切に使いこなすことで、より円滑なコミュニケーションを図り、相手に良い印象を与えることができます。また、二重敬語や尊敬語との混同を避け、話し手と聞き手の立場を理解することが、言葉選びの精度を高める上で非常に重要です。
今回ご紹介した厳選10選の言い換え表現と、具体的な例文やシーン別の使い分けのポイントが、皆様のビジネスコミュニケーションの一助となれば幸いです。自信を持って適切な言葉を選び、ビジネスシーンでの信頼と品位を高めるために、ぜひ本記事の内容をご活用ください。
講師への依頼文、正しい敬語で書けていますか?
講師への依頼文では、内容だけでなく言葉遣いも重要です。
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